“俺様”大家の王国
「ちなみに俺が同じ反応とった時、
あの子は慌てて『あれっ、違いましたか? 『見つめ合う』でしたっけ?』って口走ったんだぜ」
「やっばいわ、まじでそれ!
カマトトぶってるとかじゃなくて、リアルにそういう事言ったの?」
「リアルもリアル。
続いてBは『そっと抱きしめる』」
「ひー、腹筋苦しいー!」
「Cが、『キス』……」
「乙女だよ! 絶滅寸前の大和撫子だーっ!
てかもう人間じゃないよ、フェアリーだよ!」
「一生大事にします、なんちゃって」
「この悪魔ぁーっ! ぎゃはははは!」
二人は床で笑い転げ、お腹を抱えてしばらくヒーヒー苦しんでいた。
しかし、ヨシは呼吸を落ち着けると、
「……でも、諦めるんだろ?」
「うぅ……話逸らそうとしたのに」