“俺様”大家の王国
だけど、拓海さんの一言で一気に状況が変わった。
「何かさあ、二人ともやけに仲良いよね。
もしかして、料理の他に体も提供してんじゃないの?」
……冗談のつもり、だったのだろう。
彼は、無邪気に笑っていたから。
しかし、とんでもない話だった。
私は、よっぽど彼の顔をはたいてやろうかと思った。
あまりにも、無礼だったからだ。
私と、十郎さんに対して。
でも、悔しさより恥ずかしさが勝った。