“俺様”大家の王国
 


だけど、拓海さんの一言で一気に状況が変わった。

「何かさあ、二人ともやけに仲良いよね。

もしかして、料理の他に体も提供してんじゃないの?」
 
……冗談のつもり、だったのだろう。

彼は、無邪気に笑っていたから。
 
しかし、とんでもない話だった。
 
私は、よっぽど彼の顔をはたいてやろうかと思った。

あまりにも、無礼だったからだ。

私と、十郎さんに対して。


でも、悔しさより恥ずかしさが勝った。



< 67 / 534 >

この作品をシェア

pagetop