Fast Love
「…………ママ…」
「あ、学校ついた??もう校長先生には会ったかしらー。どう??素敵な学校でしょ??」
「うん!!お城みたーい!!――…とでも言うと思ったのかー!!!!
何これ!?ねぇ何なの!?」
「なにって……編入…??」
「ッじゃなくて!!男子高だよ!!分かる??だ・ん・し!!」
「あら、来年から共学よ??」
「知るかーそんなの!!」
「ほら沙織、治さんのことあまりよく思ってないみたいだから、これを機に一緒に暮らしてみたりさ!!
ママもその方が安心だし…ね」
「……私は一生あの人と上手くやろうなんて思わないし、この学校にもいかない」
興奮していたのを落ち着かせ、低い声でそう言った。