コスモス
すると少女は昨日と同じようににっこり微笑み
「家へ帰るのよ。あなたは?」
そう言いました。
その笑顔を見てきつねは
自分の顔が少し熱くなるのん感じます。
「ぼくはどこにも帰るところがないんだ」
きつねにはちゃんと帰る場所がありました。
待っていてくれる家族はいませんが。
しかし、それを言ってしまっては
自分が人間でないことがばれてしまうかもしれない。
そう思ったきつねは小さなうそをつきました。