コスモス
それから二人はどんどん仲良くなっていきました。
春はいっしょに花見をし
夏はいっしょに川に行ってあそび
毎日毎日たくさんの話をしました。
どちらかと言うときつねが少女の話を聞くというかたちではありましたが。
少女はその日あったことを全てきつねに話しました。
辛かったこと、悲しかったこと、うれしかったこと、楽しかったこと。
そのひとつひとつにきつねは
いっしょに悲しんだり、喜んだり、楽しんだりしました。
そうやって気持ちを共感できることが
きつねにとってはとても幸せだったのです。
少女はもう自分はひとりぼっちだと思わなくなりました。