どこかすみのほうで
おと
今日もミサは寂れた商店街に座っていた。


今日も切ない唄。

そういう気分だから。


誰もいない商店街。

小さな港町のまだ肌寒い春。


ミサにはちょうどよかった。

あんまり人が多いのには慣れない。


他人の波に飲まれるのは





とてもこわい。
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