Stand by・・・
掃除の時間、同じクラスだった刹那の机に、「放課後、4時に図書室に来てください」とだけ書いた手紙を忍ばせた。

放課後、やってきてくれた彼女に、震える声で気持ちを伝えた。

緊張のあまり、目も合わせられないおれ。

普段仲がいいわけでもなく、用があったときしか交流がないおれに、良い返事をくれるハズもなく。




おれはフラれた。




何もかも生まれて初めての経験だった。





刹那は勉強もできるし、人気もある。

弾けるような笑顔と明るい笑い声で、男子からも女子からも好かれた。

勿論心を寄せる男子もおれ一人ではなかっただろう。


男にとって刹那は、文字通り高嶺の花だったわけだ。

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