Stand by・・・
「男ならね、本当に惚れた子なら、誰かから奪い取ってでも自分の物にしてやる、くらいの気持ちでちょうどいいの!そういうまっすぐで強い気持ちに、女の子は弱いんだから」

「・・・」

「根拠なんかなくていいから。自信持って、堂々としてて!それでもだめだったときに初めて傷つけばいいんだから」


刹那の言葉の中に、おれを応援する気持ちが強く込められていた。

彼女の言葉は、強烈に胸に染み込む。

それは嫌ではなく、なぜか心地いい。

「花とか贈って、もう一回バンと気持ちぶつけてみなよ。もしだめだったら、私に泣きついてきていいから。いっくらでもヤケ酒付き合ってあげるよ」


酒なんか飲めねぇじゃんか。




そう突っ込もうとしたが、言葉を出すことができなかった。




何かしゃべったら、抑えている気持ちが溢れちまいそうで・・・


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