Stand by・・・
一瞬で頭の中が真っ白になる。

「今朝車で電柱に突っ込んで、意識不明の重態らしい。これから手術が始まるんだって。お前どこにいるんだ?すぐ来れるか?」

アイツが生死の境をさまよってるなんて・・・

おれの胸は不安と心配で押し潰されそうになった。

「おい、聞いてんのか!?」

「・・・ああ、ワリィ。絶対行く!時計坂記念病・・・」

ちょっと待て!



大谷の言葉が頭の中でぶり返した。

今朝・・・
車で電柱に突っ込んだ・・・

嫌な予感がした。

「なぁ!もしかして突っ込んだ場所って、土手の横の道じゃないか!?」

「・・・どこで聞いたんだよ?」




大谷の怪訝そうな声が、予感の的中を物語った。
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