Stand by・・・
緩やかな上り坂に差し掛かる。この坂の上にあるのが、時計坂記念病院だ。


「刹那!もう着くぞ!」


おれは助手席に話しかけた。

しかし・・・返事がない。

まさか・・・

おれは院内の駐車場に入ると、慌しく車を止めた。


「刹那!いるんだろ!シカトすんなよ!」


おれは助手席を揺すった。

しかしおれのバカでかい声が、狭い車内に響くのみだ。

そんなわけねぇ・・・・そんなわけ・・・

おれの頭の中に、その言葉だけが繰り返された。

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