英雄達は最後に笑う…？

「竜崎！」
『ん？月影か。悪い、今忙しいんだ。切るぜ』
「今逃げ出した奴を追ってるんだが、どうしたら良い？」
『あ？…あ、このマークはお前らか』
「あたしも居るよ〜」

横から火螺が声を出す。

『…その先に崖がある。多分、そこで戦うことになると思うが何とか時間を稼いでくれ。直ぐに仲間を送る。じゃ、ガンバ』

通信が切れる。

暫くすると竜崎の言うとうり、崖があった。
男と月影達は向き合う。
火螺が走り出そうとする瞬間、月影が叫ぶ。

「待った！」
「…っとっと。何よ？」
「……ヘックシュン！…よし、行こう」
「『よし、行こう』…じゃないわ！」

火螺が月影の頭を叩く。

「いった！な、なんでぇ？」
「来るよ！」

月影と火螺が素早くその場を離れる。
男の手にはショットガンと思われる銃が握られていた。

「マジかよ！」
「ほら、いくわよ！」
「んな、殺生な！」

月影と火螺が男に飛び掛かる。