恋はモウモク
1.勝手な私
「ごめんね・・・。」
身勝手な報告だけすると、
私は顔を上げた。
テーブルを挟んで、
向かい合っているのは
今日まで3年近く付き合ってきた彼氏、
タイちゃん。
「花帆の事だから、
何言ってももう無理なんでしょ?
もう別れるって決めてるんでしょ?」
タイちゃんの顔を見上げて、
何も言えなかった。
タイちゃんが泣いていた。