恋はモウモク
夕方、目的地の海に着いた。


夕方の海は人気がない。海風が少し強くて肌寒かった。


「あー。花火買ってくればよかったね!でも、まだ暗くないからダメかぁ。」

思いついたように私が言うと、


「そうだね。暗くなるには大分かかりそうだし。ずっといたら寒いでしょ?また今度にしようよ。」


また今度!?


また今度一緒に海来れるのっ!?

うれし~~っ!!


「うん!そうだね!」

少しニヤケながら私は言った。

黙っていたら寒いので、二人で砂浜を歩いた。


手とかつないで歩けたらなぁ・・・・



サンダルに入ってくる砂も、海風が少し冷たいのも、平塚クンと一緒だったら、気にしないでいられた。
< 62 / 84 >

この作品をシェア

pagetop