芸能人のカレシ
私は啜り泣く。……嘘泣きだけど。

タコさん1つで取り乱すほど幼くはない。私なりのジョークだけど、螢は本気にして慌てている。

笑っちゃいけないと唇を噛み締める。

「ちょ…っ、泣くな!悪かったって!」

おろおろして落ち着かない螢。

バカだ。
でも、螢のそんな純粋なところは好きだ。

「パフェ奢ってくれるなら許してやる」

「奢る!奢るから泣き止め!」

「智香の分も奢ってくれる?」

「おう!」

気前が良すぎるよ、螢くん。


「なら、許す」

私は笑顔を見せた。
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