唄に願いを


携帯から目を離してまわりを見渡す。
人影はない。



なんだ、気のせいか。
そう思って返信の続き打ちながら歩き出した。



【…み…が…~…拾っ…】



また、声が聞こえた。



一瞬幽霊の類かと疑うが
そんなわけない。
俺、霊感ないし。



とりあえず打ち終えたメールを送信して携帯をしまった。



そして、耳をすませた。



【…は…つ…が…~…い】



やっぱり聞こえる。



多分、左側から聞こえてくる。
純が帰った道と逆方向。



俺は、左の道へ曲がった。
< 7 / 8 >

この作品をシェア

pagetop