唄に願いを
携帯から目を離してまわりを見渡す。
人影はない。
なんだ、気のせいか。
そう思って返信の続き打ちながら歩き出した。
【…み…が…~…拾っ…】
また、声が聞こえた。
一瞬幽霊の類かと疑うが
そんなわけない。
俺、霊感ないし。
とりあえず打ち終えたメールを送信して携帯をしまった。
そして、耳をすませた。
【…は…つ…が…~…い】
やっぱり聞こえる。
多分、左側から聞こえてくる。
純が帰った道と逆方向。
俺は、左の道へ曲がった。