DESTINY-忘れられない人-
理恵子との別れ
ライブハウスの帰り道。
なんだか別れるのが寂しくて、ゆっくり歩きながらコンビニで買ったお菓子を食べた。
いつもの別れ道。
「私、ユウのこと好きかもしんない」
別れ際にいきなり理恵子は言った。
そんな理恵子の爆弾発言に、爆笑した私。
「私、ミキオのこと好きかもしんない」
負けずに言った私に理恵子は笑う。
「そんなの昔から知ってるし!!じゃあまたね~」
手を振って別れた。
ユウの彼女さんだと思っていた女性は、ミキオの彼女だった。
ミキオとその人が抱き合っている場面を見てしまった。
私が見ていることに気付いたミキオは、離れずにそのままキスをした。
でも、私はミキオが好き。
ミキオに好きな人がいても、ミキオが誰かと結婚しても私はミキオが好き。
ずっと彼女がいないユウは、理恵子のことを好きになった。
何度も告白されて、理恵子は断って、周りはそれを冗談のように笑った。
理恵子はユウのことは好きにならないっていつも言っていたけど
ようやく好きになったんだね。