守ってあげたい 〜伝染〜
「……!」
いきなり首に巻きついた異物に男は慌てて手で喉を押さえた。細長い何か……針金だろうか。
それは、きつく男の喉に食い込み猛烈に締め上げる。
「ま……まてよ!ちょっと待って……」
かすれた声で必死に抵抗するが、思いがけない程の力で食い込んだ針金は、徐々に男の気道を潰していく。
大量の涙と鼻血、それに失禁を伴いながら男は激しく痙攣した。
必死に喉を掻き毟る。爪が割れ、喉からも血が滴り落ちたが男は気づかなかった。
顔をどす黒く変色させ舌を突き出しながら、最後に大きく座席から跳ね上がる様に震えた後、男は首にあてがった両手をダランと落とす。
それを確認してようやく針金が首から外された。あまりにもきつく締めた為、中々外れない。
「約束やぶるから……」
後ろの影は一言だけ呟くと車を降り、カバンから大きなブロックを取り出した。
苦労してそれを運転席のアクセルにあてがう。
オートマチックのセダンはするすると港にむけて動き出した。
いきなり首に巻きついた異物に男は慌てて手で喉を押さえた。細長い何か……針金だろうか。
それは、きつく男の喉に食い込み猛烈に締め上げる。
「ま……まてよ!ちょっと待って……」
かすれた声で必死に抵抗するが、思いがけない程の力で食い込んだ針金は、徐々に男の気道を潰していく。
大量の涙と鼻血、それに失禁を伴いながら男は激しく痙攣した。
必死に喉を掻き毟る。爪が割れ、喉からも血が滴り落ちたが男は気づかなかった。
顔をどす黒く変色させ舌を突き出しながら、最後に大きく座席から跳ね上がる様に震えた後、男は首にあてがった両手をダランと落とす。
それを確認してようやく針金が首から外された。あまりにもきつく締めた為、中々外れない。
「約束やぶるから……」
後ろの影は一言だけ呟くと車を降り、カバンから大きなブロックを取り出した。
苦労してそれを運転席のアクセルにあてがう。
オートマチックのセダンはするすると港にむけて動き出した。