AB型の幼なじみ
彼こそが幼なじみの猛だった。


「猛、チビ子って言うな」


「なんでー?」


「バカヤロ…ヤダからだよ」


中学のあだ名を持ち出すのは、高校に来てコイツだけ。


チビじゃない…はずだし。


「お前と同じクラスって初めてだよな」


「そうだね」


「同じ学校で同じクラス…凄い」

「猛、狙った?」


「……勘弁して下さい」


冗談混じりにそんな会話をする。


他人から見たら、それが妙に見えたらしく、真菜が目をパチパチとさせた。


「二人って…」


「「幼なじみ」」


お互い顔を見合わせて、若干引いた顔をする。



「キモい…ハモるなよお前」


「酷!!猛もだろ!」


普通に顔を見合わせれば、笑い合う…そんなことするような関係でもない。




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