Damask Rose [短編集]
新婚さんとアイツ
昨日の朝から土日を利用して、私と壱也の両親は4人で旅行に出掛けている。
静かなお家、正確には今は壱也の家で、私たちは二人ぼっち。
「柚、お腹減った…」
壱也が自分のお腹をさすりながらそう言った。
「そろそろお昼にしよっか。壱也は何食べたい?」
時間もちょうどお昼時だし、せっかくだから壱也が食べたい物を作っちゃおう。
「柚ちんの手料理ー。じゃあハンバーグ」
「壱也って、ハンバーグ好きだよね」
「うん。でも柚の料理なら何でも食べる。」
「はいはい、どうも」
「柚が冷たいよー。あ、うち材料ないよ…」
いじけてる壱也を放って、冷蔵庫の中身を確認した後、何品かの不足物を買いに近くのスーパーに行くことにした。
わりと近い位置にあるスーパーだから、歩いて数分で着く。
「なんか新婚みたいだな」
「バカ!変なこと言わないでよー」
壱也は横でクスクス笑っていた。
***+α***
(奥さん、僕スープも食べたいです)
(知りません!それに奥さんじゃないもん…)
絶対楽しんでる…!