ミラクル☆レイナ
「レイナちゃん!」

私は、そう叫んで、レイナちゃんの方へと走った

杏ちゃんも心配していたようで、レイナちゃんの所まで行くと、勢いよく問い詰めた

「レイナちゃん!心配したんだよ?……どこに行ってたの?もうすぐ試合も始まるのに……」

すると、レイナちゃんは満面の笑みを浮かべて言った

「ごめんね!あんちゃんも、皆も!心配かけて!実は朝からお腹ピーピーで!さっきまでトイレで頑張ってた!」

レイナちゃんがそう言うと、周りからは一斉に笑いが起こった

ただ一人、笑っていないのは杏ちゃん

「…さっきまで、ずっとトイレに……?」

それもその筈だ

杏ちゃんもついさっき、トイレから戻ってきた所なのだから

でも、杏ちゃんがその事を確認する暇もなく試合は始まった―――…
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