SWEET SMILE
「ほら・・・。そういうとこだよ・・・。すぐ泣くとこ。正直お前好きじゃねー。むしろ嫌いな方だから。」
草野君はあたしが泣いている事もお構いもせず、たんたんとした口調であたしの問い掛けに答えて言った。
「・・・ツ・・・ヒック、フエ・・・。」
あたしは、悔しかった。
念願だった高校に入学して、草野君に一目惚れをした。クラスが同じだったこともあり、積極的に話しかけたり、メールをしたり・・・。草野君と同じ班になれたときは、嬉しかった。草野君が机から落ちた消しゴムを拾ってくれただけでも、その日を明るく過ごせることができた。
草野君が・・・。
あたしの心の中は、草野君でたくさんなんだ。
キモチがこれ以上に・・・。
なる前に・・・。
告白しよう。
そう決心したのが、
高2の夏、
つまり現在だ・・・。