幼なじみの彼と彼女〜大人編〜

梓 side

「はあ…」

私はため息をついた。

来るべきものが、来ない。



「ママ?」

今年、4歳になる長男、翔が心配そうに私の顔を覗き込む。

「ごめん、何でもないよ」

私は翔を抱きしめる。



離婚の話が出ているのに。

妊娠したなんて…

考えたくない。
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