幼なじみの彼と彼女〜大人編〜
『昨日の予選、コースレコードを出されましたが』

「はい、出す自信はありました」

司会者から矢継ぎ早に質問される。

…俺ばかりでなく、恭平にも振れよ。

少し苛立ってきた時にふと、自分の視界に入ってきた親子。



…来てたんだ。



質問が恭平に向けられた瞬間、俺は笑って手を振った。

翔くんが大はしゃぎで手を振り返す。

俺は思わず噴き出した。



その様子を見ていた他のファンが微笑んで。

ピリピリしているはずなのに…

肩の力がフッ、と抜けた。



今日も、大丈夫!
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