・・大切な場所・・



「那槻、クリスマスは?」


湊の問い掛けに、那槻は顔を曇らせる。


「周りは、クリスマスで盛り上がってるけど、飲食は《クルシミマス》なんだって・・・昨日、マネージャーに言われた・・・」


日に日に、クリスマスの準備に追われてきた那槻は、その意味を理解していた。


「そっかぁ・・・あんまり無理すんなよ。」

「ありがとう・・・」


ふぅと溜め息を付いた。


「じゃぁ、今日も頑張ってくるわ。ボードの日にち決まったら、メールして。」


那槻は、大きく伸びをすると足早に教室を出て行った。


アイツ、すげぇなぁ・・・


3人は、那槻の背中を見送りながら、ふと思った。



< 39 / 56 >

この作品をシェア

pagetop