・・大切な場所・・


2日続けての午前様。

流石の那槻も、疲れがピークに達する。


あわわわわぁ・・・


ふぅ・・・
アクビが止まんない・・・


首を、グキグキと動かす。


「ババァだな・・・」

ぽそっと聞こえた声の方を見ると、テーブル掛けをしている雄太がいた。


「ババァじゃありませーん。首の運動ですぅだっ!!」


イーッと、口の端を引く。


「ハイハイ、そぉですかぁ?!じゃぁ、若いから、もっとキビキビ動けますよねぇ。」


ニヤニヤしながら雄太は、那槻に嫌味を言う。


なっ!!!

雄太さんなんて、子供じゃない!!!

ガキよ、ガキ!!

この、クソガキ~!!

ホウキの柄を、ぐぐぅと力を入れて握り締めた。


「何か言ったか?」


ビクッ!!!


「べっ、別に何も言ってませんよ!!!早くしないと!!!」


雄太の声に、慌てて手を動かす。

心臓は、バクバク煩い。


雄太さん、地獄耳だよ。心臓に悪いったら・・・


あいつ、また地獄耳とか言ってやがんだろーな、きっと・・・


微妙な空気が、2人を包んでいた。





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