--tear--

複雑

夏休みはあっという間に過ぎた。
2学期は行事が多い。
高校は中学とは違って、文化祭とかが派手だからすごく楽しみだ。

「澪~、クラスの出し物何する~?」
梨花は後ろを振り向いて言った。
「ん~?何でもいいかな~。」
「カフェとか良くない?お洒落な感じの~!」
「良いね~!」

2人で勝手に妄想した結果、あたし達はカフェを提案した。
梨花とは気が合うし、高校に入ってできた友達の中で一番話しやすくて信頼できる。

「じゃ~多数決とりま~す。」
クラスの実行委員がいくつかある候補を読み上げた。

…お化け屋敷。
…メイド喫茶。
…カフェ。

「多数決の結果、カフェとメイド喫茶が半々です。」

メイド喫茶って…。
あたしは絶対嫌!
あんなお姫様みたいな恰好はできない。

「メイド喫茶とカフェをくっつけたら~?カフェだけじゃつまんないし!」

は?

「お!それ良いじゃん!」

何それ~!

「じゃあメイド喫茶で良いですか~?」

意見を提案したのは…梨花。
梨花の馬鹿~!

結局、あたしのクラスの出し物はメイド喫茶になった。
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