--tear--
次の日も、その次の日も、
あたし達は毎日屋上に通った。
正直あたしは居心地が悪くて、その時間になるとテンションが下がった。
真衣はその逆。
日に日に好きになっていくみたいで、毎日幸せそうだった。
そんな姿を見ると、屋上に行きたくないなんて言い出せなくて、結局は真衣のペースに流されていた。

「最近澪ちゃん元気ね~な。」
愁があたしの様子に気がついた。
「まぁ・・・。」
あたしは曖昧な返事を返した。
「何か嫌なことでもあったの?」
あたしは仲良く話している真衣と大貴をちらっと見た。
「遠藤君はここにいて居心地悪くないの?」
「何が?」
「だってあたし達、明らかに邪魔者じゃん…。」
愁は少し考えて口を開いた。
「そうだな!邪魔者だと思う。」
この人本当にそう思ってるのかな…。
相変わらずテンション高いし。

「じゃあ、どっか行きますか?」
愁の唐突な発言にあたしは驚いた。
「どっかって何処?」
「ん~…?」
愁は何処か思いついたのか、いきなりあたしの腕を掴んで走り始めた。
「ちょっと、何処行くの?」
あたしが話しかけても無視。
真衣と大貴はお喋りに夢中で、あたし達がいなくなったことに気が付いていない。
あたしは愁の向う先に取りあえず付いて行った。
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