夢をみさせて
4 司馬遼太郎
そしてその日以来、
勇気を出して同じ車両に
乗ることにしました。
もしかしたらまたなにか
あるかもしれない。
彼のなにかを知ることが
できるかもしれない、
そう思ったのです。
でも特にそれ以来、
彼についてなにか
わかったことは
これといって
ありませんでした。
でも同じ車両に乗る、
たったそれだけの
ことなのになんとなく
彼と近くなれたような
感じでとても嬉しく
思いました。