夢をみさせて
私は台詞覚えたりするのが
苦手なので照明係に
してもらいました。


講堂でライトの当て方を
ちょこっと練習するだけで
あとは道具係の人たちの
手伝いをしています。


そんな浮かれた日々の続く
ある放課後、

舞台の準備のために
ダンボールを運んだり
大道具係りの手伝いを
していました。


麻友は…といえば

「あ、そうやった…」


となにかを思い出したように
持っている筆を床に
置きました。



「なに?どうしたん?」

私が問いかけると


「準備疲れたから
ちょっと休憩~」

と言い残してどこか逃げてしまいました。


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