夢をみさせて
そっとドアに隠れて中を
うかがいました。
「ねぇ、愛乃、どんな?いる?」
麻友がわくわくしたように
聞いてきました。
「んー…」
私が生返事をしていると後ろから
「どうぞ、いらっしゃい」
という声がしました。
びっくりして2人して
振り返るとそこにはエプロンをつけた女の子が立っていました。
「席、空いてますよ」
そしてその彼女はにこやかに話しかけてきました。
長い髪を後ろで可愛いチェックのシュシュでまとめていました。
背は私よりも低くて二重の可愛い瞳。
そしてカナリアみたいなキレイな声で同性の私でもどきっとしました。
「は…はぁ、どうも」
私たちは悪いことして
見つかった子供のように
なぜかうつむいて
席につきました。
なんとなくしばらく2人で
うつむいたままでした。
そして彼女に促されるまま席につきました。