夢をみさせて

彼は笑いながら

「2年1組20番ね…」

そう繰り返しました。



「オレは城南高校の
真田直都。
2年2組12番」

2人顔を見合わせて笑いました。


……。

「同じ2年なんですね」

彼はさっきよりも親しげに言いました。


「あ、そうそう。
これ、いくらやった?」

「え?」

「ポスターカラーの代金。
ちゃんと払わんとね・・・」


彼は財布を出そうとしてるのか
カバンを探り始めました。

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