刹那【短編】


タンっタンっタンっっっ






だだっ広い廊下響く私の足音。






「309
    309」








さっき聞いた言葉だけを頼りにひたすら長い階段を走る。








少しずつ見えてきた病室。







「ここは?
300   っはぁ」






あともう少し
と自分に言い聞かせ
切れる息を静かに飲み込んだ。







301

302

303

304

305




少しずつ近づいて来る

お兄ちゃんが居るかも知れない病室。
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