あの夏を忘れない
第一章
ミーンミンミーン…


鳴りやまないセミの声にしたたり落ちる汗。



夏休みを目前にした学校は放課後というのに賑わっていた。



ヒンヤリとした廊下を歩くとどこの教室からも声が聞こえる。



「夏休み○○君と遊ぶの?」

「おまえそのプリント終わらないと夏休み返上だぞー!」

「荷物多すぎ…。絶対持って帰れないし…」






夏休み前は先生も児童も慌ただしく毎日を送っている。
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