日暮れの緋色Ⅱ

 豪華なソファーにミコトと亘は向かい合うように座っていた。

 魁は複雑な思いでそれを見ながら

 アールグレイの紅茶を用意した。


 「どうぞ」


 魁が丁寧に大理石でできたテーブルにティーカップを置くと

 ミコトはすぐにそれを手に取り嬉しそうに香りを嗅ぎ、一口飲んだ。


 「おいしいですわ♪・・・さて、詳しいお話をお聞かせくださいませ」


 ミコトは亘にニコッと微笑みかけた。

 亘はそれを見て頬を赤らめ、恥ずかしそうに俯いた。
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