木漏れ日が差し込む場所

光を失い、暗闇が世界を包み込もうとしていた。

普段はゆっくりと歩く道のりを、今日に限っては早足で進む。委員の会議が長引いてしまい、いつもよりも一時間程遅れているのだ。

彼の隣りに座れないかもしれない。

そう思い始めたが最後、のんびり歩いてなどいられなくなった。

最短時間で図書館に到着した私は、二階への階段を駆け上がる。
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