実録 出会い系サイト!!『実話』
席が近づくにつれて、リナが楽しそうに話す声と、優しく返事をしている拓人の声が、イヤでも耳に入ってくる。
「亜美。具合でも悪いの??」
拓人が心配そうにアタシを見ている。
「元気だよー。トイレが混んでただけ。」
そう言って座ろうとした時、拓人が、
「そろそろお店出ようか…。」
と言った。
リナはまだ話したそうにしていたが、アタシはどうでもよかった。
外に出ると、
♪~
拓人の携帯が鳴った。
拓人が少し離れた所で電話している間も、リナは拓人のコトばかり話して来る。
…………。
「へー。そうなんだ…。」
アタシは気のない返事ばかりしながら聞いていた。
拓人が戻って来ると、リナは、
「今日もおご馳走様でした。拓人さんと話せてすっごく楽しかったです。また、誘って下さいねー!!」
そう言って街の中に消えて行った。