手
相談
麗真
『今日は暇―?』
飲みの次の日のバイト後。
携帯を開くと、また麗真からのメール。
『今バイト上がった。暇だよ』
そう短く返すとすぐに震える携帯。
液晶には着信を表示する文字。
あたしは携帯と煙草を持ってスタッフルームの外に出た。
「もしもし?」
『まだバイト先?』
すぐに聞こえる麗真の声。
「うん」
あたしがただそう答えると、麗真がまたすぐに聞いてくる。
『腹減ってる?飯食い行かん?』
あたしは煙草に火を付けながら答える。
「いいよ。どこ行く?」
『考えといて。店まで拾いに行くから』
ただそう言うと、麗真はすぐに電話を切った。
あたしはやや呆れながら携帯を閉じる。
煙を吐き出し、時計を見るともう0時を回ってる。
今からってどこが開いてるっけ。
ぼんやりとそんなことを考えながら、またあたしはスタッフルームへと戻った。