first☆love
気にならないわけじゃない。
“慣れ”というものだろうか…
口出しはしない。
無駄に頭を突っ込むつもりもない。

「何余裕かましてんだよハゲ」

そう言われる俺は
別にハゲてはいない。

「だからそーゆーのいーから、
しゃべれ!すぴーくだ
すぴーく!!」

「―…っるっせーなぁ…」
「何が“気にならないわけじゃない”だ。何が“慣れというものだろうか…”だ。本当は不安で不安でちびりそうなくせに。
ばっかじゃねぇの?
余裕ぶってんなハーゲ!!」



ハゲハゲ言われてる俺はさっきも言ったがハゲてない。


長谷佑也《ナガタニユウヤ》
16歳。この春から高校2年。
地元でも頭がピンからキリまでいる変な学校で有名な西高校に通っている。
彼女いない暦…なし。


…嘘です。ごめんなさい。


彼女いない暦2週間。
意外と短いっしょ?
彼女は結構できやすかったりしちゃってる俺。
でも、手は出さない。
好きじゃない奴なんかをどうこうしようって趣味はない。

「何、自分の世界に
入っちゃってんだよハゲ」

またハゲって言われた…。
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