幸福カフェにようこそ

面接経験は学校の試験で一回だけ。あまり緊張しないし大丈夫だと思う。はっ、しまった・・・肝心のことを忘れていた。それは、志望動機考えてない（汗）まさか、母親に進められたからとは言えないしどうしよう。
「そうだな。名前は聞いたからな。なぜ、ここでバイトする気になったのかな？志望動機教えてもらえない？」
いきなりのピ〜ンチ。うまくごまかしながら言わないと。
「なんか、慌ててるけど大丈夫？」
「はっ、すみません。志望動機はカフェがどんな仕事か気になって。あと、人と接したり話したりするのが好きで。私に向いてると思って。あと・・・私もコーヒーとかケーキを作ってお客さんに食べてもらいたい。笑顔が見たいです。」
嘘ではないが声が小さくなりうまく言えない。それに幸助さんの顔にさっきまであった笑顔がない。ダメかもしれない。
「いい子じゃん。可愛いし合格にしたら？」
床の方から声がした。
「光輝、起きたのか。」
「はじめまして。光輝です。名前は・・・。」
「松木舞です。よろしくお願いします。」
うわ〜。寝ていたからわからなかったけど顔が女の子みたいで綺麗。あっ、見とれてどうする。
「はぁ〜。起きたと思ったら勝手に決めて。しかし、光輝が言うなら合格にするしかないな。僕も気に入ったしね。ただし、三ヶ月は見習いで。時給も下げるからね。それでいい？」
「はい。全然、問題ありません！よろしくお願いします。」
「こちらこそよろしくお願いします。」
光輝さんの手助け？のお陰で私はフランフランでバイトすることになった。はちゃめちゃバイト生活の始まりです。