メロンパン

「てか、亜矢。今日用事あるんじゃないの?」




 体育館の時計の時刻は6時20分。
 
 あたしが覚えている限りだと、
 今日は家族で出掛けると言っていた。

 もしかして、
 忘れてるのかな?


 あたしの勘は当たり、
 亜矢はハッとした表情をしていた。




「忘れてたっ!奈保早く言ってよーっ」

「何でよっ!忘れてたの亜矢じゃんっ」

「あーはいはい。いいから早く行けー」




 綾子が亜矢の背中を押す。

 あたしの背中を陽菜が押す。


 皆に手を振り、
 あたしと亜矢は急いで家路に向かった。




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