†Orion†


そうなのか?

好きになったら、友達以上の関係を望むもんだろ、普通。



「だったらおまえ、好きだったなんて言うなよ」


「しょうがない。言いたくなっちゃったんだから」



ずっと隠し続けてきた思いを、やっとのことで告白したのに。

弘美は冗談でも言うかのように、軽く笑っていた。



「あんたが幸せになったら、あたしも自分のことに専念するよ」


「俺が幸せに……? 何年先になるだろうな」


「とりあえずは……、優菜さん以上の人と出会うことじゃない?」


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