†Orion†


――小さい頃から、星や宇宙が好きだったという浩平さん。

宇宙飛行士を志したものの、その難関な壁に断念してしまったそうだ。



少しでも、小さい頃からの夢に近づきたい。

そんな彼が選んだのは、プラネタリウムの解説員という仕事。

仕事は大変だけど、やりがいがあると楽しそうに語っていた表情が印象的だった。



「あ、もうこんな時間……」



気づくと、時刻は九時をまわっていた。



「俺、そろそろ帰ります」


「あぁ、またおいで。今度は、外でバーベキューでもしよう」


「はい、ありがとうございます」



本心なのかは分からないけれど、浩平さんと“次”の約束をする。



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