†Orion†
ゆっくりとこちらを振り返る優菜に、俺はもう一度声をかける。
「……優菜……」
燃えさかる炎の前で、優菜は呆然とした顔でこちらを見据えた。
「雅人……なんで……」
「あたしが迎えに行ったの」
「優菜」
七年ぶりにようやく再会した彼女は、あの頃とちっとも変わっていない。
久しぶりに会えたっていうのに、この状況はあまりにも辛すぎて。
俺は、やるせない気持ちになる。
「……が……」
「え?」