†Orion†
言っておきながら、正直、自信がなかった。
キャンプといえば、夜は飲み会になる。
翌日は仕事が休みなわけだから、みんな、ここぞとばかりに飲むだろう。
酒の量をセーブするのは簡単だけど。
いつもとは違う飲み会になるだけに、酔った勢いで変なことを口走ったりしないか。
それだけが気がかりだった。
「ヤバイ時は、あたしが止めるから」
きっと……
弘美だからこそ、俺の心情を理解してくれるんだろう。
「……頼んだぞ」
俺は自嘲気味に笑いながら、そう告げた。