FALL AND FLY!!
教師たちが向かって左に立ち、保護者は後ろにいた。
そのほとんどを俺は憶えている。
変わっていない。
まるでカンニング常習犯のような優越感に浸っていると・・・。

「ぇえ、皆さん、こんにちは。」
若々しい(先ほどまで壇上で話をしていたやつに比べて)男性のこえが響いた。

誰だ?。一度見てきた俺が知らない声だ。
思わず壇上を睨んだ。その男はいろいろと話したが最後に・・・。

「挑戦しようとしなければ得られません。
挑戦して得なければ、誰にも認められません。」

壇上からニコリと微笑みかける。

「全力で挑んでください。」

ちらりとこちらを向く。
目が合うとニコッと笑った。
ルックスが悪くないせいか、隣の女子が前と、今こっち向いた!とわらっていた。
それにしても目があった後の笑みには違和感が残った。
 

ここは教室、一通りのレクチャーが終わり教科書の配布も済んだ。
そこでも変化はあった。
陽光院は男子校の名残なのか、1年目はクラスは男女別だったはず、なのに。
「それでさあ・・・。」
「へえ、・・・も一緒なの?。」

女子がいた。

何なんだーーーーーーーーーーーーー。
言うまでもない、この反応からして俺は女子が大の苦手である。
頭を抱えて、机にそれを叩きつけた。
「では、終わります。
起立、礼、さいならー。」
< 5 / 10 >

この作品をシェア

pagetop