FALL AND FLY!!
救世主

改心 と 相変わらずな日々

「なあ、落谷(オチヤ)、何できれてんの?」
隣の能天気な男が聞く。
「怒る気力すらねえ。」俺は適当に返す。
「なあ、落谷・・・。」
そういえばコイツはまだ精神的には中坊、機嫌を損ねると面倒臭い。

はあ・・・。
溜息を一つ漏らして俺は片手をそいつの机に掛けて、うな垂れて言った。
「あのなあ、内山(ウチヤマ)、俺は今疲れているんだよ、なあ?、頼むからほっといてくれ。」
ここ最近は勉強三昧だ。
俺はここであまかった。
だからここでそれを取り戻す。
昼休みのことだった。
陽光院の購買部は、校舎の別棟にあった。
その建物の入り口の横には縁があり、そこで買ったパックのコーヒーミルクを飲むのが、
ここ最近の俺の安らぎだ。
口の端でストローを含み周りを意味もなく眺めまわした。
ゴゴー・・・。
どうやら底を尽きたようだ。
ううううううああああ。呻きながらたちあがった。
マスク(鼻当て付き)にさらに不気味さが加わったことだろう。
用は済んだ。教室に戻るか。

「リベンジは順調かな、怜君。」

若々しい男性の声が耳に届いた。
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