my First boy last boy.




「…ねぇ、この会社ってなんの会社なの?」


「ああ。言ってなかったっけ?

貿易関係の仕事だよ。物資等を輸入したり、輸出したり。だから、交渉がとても大事なんだ」



へー。

そう話す海斗が、いつもと違う人に見えた。





ちゃんと社長なんだなぁ、と実感させられて…海斗がいつもより遠く感じた。


寂しい…そう思ってしまった。


自分は場違いなところに来てしまったのではないか?
今更になって、思い始める。自分なんかが来て良かったのか。


どんどんマイナスな気持ちが、水面のように広がって……。



だから、海斗の腕を掴んでしまった。


ここは、彼の会社内なのに。



でも、彼は嫌な顔ひとつせず、どうした?と聞いてくる。





< 102 / 469 >

この作品をシェア

pagetop