my First boy last boy.
確かに…。
いつも世の中は広いものだと思っていたけど、案外狭いものなのかもしれない。
君だけが、遠かっただけ…。
「しっかし凪砂!よくやったわね、あんなイケメン!しかも社長!最高じゃないっ!凪砂の将来は、社長夫人よ!」
ぶっ。
社長夫人って…。
あまりに似合わなくて、自分で可笑しくて笑ってしまった。
「なによー、今から覚悟しときなさいよ?凪砂も何年後かに一緒にあの会社を担ってくんだから」
ここからでも、窓越しから小さく見える縦長い建物を指差して、聖花はあたしに諭す。
あたしも、その指差す建物に目をやった。