my First boy last boy.
行動が、なんとも早い。
思わずくすっと、笑ってしまった。
2時間悩んでいたのに、意外とあっさり決まったなぁ。
もう一度ショーウインドーに飾られた指輪を見つめて、胸の奥がくすぐったくなった。
お金は全部海斗が出してくれた。
結構な値段したのに…。ちらっと見ただけで、ゼロが5個は付いていた。
さすがに悪いし、2人分なのだからあたしも出すと、言ったのだが。
「ただの大学生と、一会社を担う社長じゃ、稼ぐマネーが違うんだよ。」…と、一蹴され。
あたしは、一銭も出させてもらえなかった。
海斗らしいと言えば海斗らしい。
だからそのかわり、大切に大切にしようと思った。
あれからちょうど休憩を兼ねて、近くのカフェに入った。