my First boy last boy.
今では初めて会った印象とは、全然違うけど。
それだけ、海斗という人に、近づけている気がする。
キラリと、指に輝く指輪もその証拠。
「やっぱりいいね、それ」
あたしが指輪を弄っていたからか、海斗はそう言った。
「うん。すごい綺麗」
そういって指輪をまだ眺めていたら、海斗が自分の指輪を近づけて来て、2つを並べた。
「約束な、」
唐突に呟いて、何かと思えば。
彼は指輪が嵌まったあたしの手に手を重ねて、優しく握って。
「…絶対、幸せにするから」
見たこともないような、穏やかな笑顔でそう言ったから。
あたしに、迷いはなかった。
ずっと一緒ね、って。
高校生みたいなことを言って。
海斗との、近い未来を夢見た。
そして、恋い焦がれた…。